稲荷大神を拜む辭いなりのおほかみをおがむことば

掛かけまくも畏かしこき稲荷大神いなりのおほかみの大前おおまへに恐かしこみ恐かしこみ白まをさく、朝あしたに夕ゆうべに大神おほかみの恩みたまの頼ふゆを、仰あふぎ奉まつり畏かしこみ奉まつり祈のみ奉まつらくは、天下あめのした、平たいらけく安やすらけく守まもり給たまひ幸さきはへ給たまひ、己等おのれらが家いへにも身みにも枉神まがかみの枉事まがごと有あらしめ給たまはず、家いへの産業なりはひを緩ゆるむ事こと無なく怠おこたる事こと無なく、彌いや奨すすめに奨すすめしめ給たまひ、子孫うみのこの八十續やそつづきに至いたるまで、家門いへかど高たかく広ひろく立栄たちさかへしめ給たまひ、夜よるの守まもり、日ひの守まもりに、守まもり幸さきはへ給たまへと恐かしこみ恐かしこみも白まをす。